猫の癌・ガン・腫瘍性の病気に関する情報

当ページでは、最近ますます増加の一歩を辿っている「癌(がん)」の基礎知識を紹介しております。毎日ストレスを抱えて、必要な栄養が摂取出来ず、十分な運動も行えない。まさに、生活習慣病から様々な病気を発症させてしまう人間と同じライフスタイルの中、人間と同じように、猫にもガンの発症率が高まってきています。


ガンは猫にとって、かなりの確立で発症し、一度発症してしまうと治癒するのが大変難しいとされています。しかし、諦めてはいけません。飼い主と愛猫が力を合わせてガンに真摯に向かい合い、取り組めばガンを治す方法はあるのです。 少しでもお役に立てましたら幸いです。



» 猫の基底細胞腫

猫のの症状と原因 基底細胞腫とは皮膚の表皮の一番基底部にある細胞の腫瘍のことです。悪性度が低く、他の組織に転移することは殆どありませんが、放っておくとその場所で徐々に深く浸潤していきます。従って、その治療は切除してしまうことが基本です。 猫のの治療方法・対策 腫瘍全体を周囲の正常組織とともに切除します。その結果、腫瘍ががん性の場合でも、それ以上手術を行う必要がありません。腫瘍を完全に切除することが困難な場合には、バイオプシーを行います。

» 猫の消化管型リンパ腫

猫のの症状と原因 消化管型 リンパ腫では腸管全体にわたる消化器官のガンです。発症の平均年齢は8歳前後です。下痢や嘔吐が続き、食欲が減退し、痩せ細り、一日寝てだるそうにしています。下痢や嘔吐などの消火器症状を示し、ネコは寝ている時間が増えて何となくダルそうに見えます。 猫のの治療方法・対策 脳の浮腫みを抑えるために副腎皮質ホルモン薬や利尿薬などで様子を見ながら、細菌による二次感染を防ぐ抗生物質や抗けいれん薬を投与します。場合によっては外科的手術により脳内の血液を取り除いたりします。 化学療法よりも症状を抑える対処療法が主になります。治療が難しく、実際に化学療法を行った場合には食欲不振・下痢・ 嘔吐・消化管出血などが大きな問題となることが多いです。現在のところは、犬の 消化管型リンパ腫 に対する化学療法についてはきわめて悲観的な状況です。治療法によっては副作用を伴う場合があるので獣医さんとよく話しあって治療を受ける事が望ましいです。

» 猫の扁平上皮癌

猫のの症状と原因 扁平上皮癌は、中高年の猫に見られる病気で、皮膚や粘膜を生成する扁平上皮細胞の腫瘍です。そのため、発生箇所は全身の皮膚だけではなく、目、耳、口、鼻などの粘膜にも発します。猫の場合には後者のように、顔に発生するケースが多いようです。 扁平上皮癌にかかると、まず、発生箇所の皮膚が荒れたり、小さなしこりができたりします。更に症状が進行すると、潰瘍が大きくなり、膿が出たり、悪臭がしたりします。場合によっては、発生した部位の機能に問題を起こす恐れもあります。原因は紫外線が最も多く、次いで各部位の炎症から発症するケースです。この他、エイズなどの免疫力が低下している病気を患っている時も扁平上皮癌を発症する原因になります。 猫のの治療方法・対策 治療は、切除可能な部位であれば、癌組織を取り除く外科手術を行います。予後に放射線治療を行う事もあります。ただ、部位によっては切除不可能なケースもあり、この場合は放射線治療と抗生物質などの内科的治療を行なっていきます。 すべての病気に言える事ですが、早期発見・早期治療が最も大切な事です。初期症状が肌の荒れや炎症などであるため、飼い主が一時的な皮膚疾患と思い込んで、大事にとらえない傾向がありますが、毎日ちゃんとチェックして、少しでも問題があれば、すぐに獣医師の診察を受けましょう。

» 猫の縦隔型リンパ腫

猫のの症状と原因 猫の腫瘍の中では、血液系とリンパ系の腫瘍がもっとも多いです。縦隔型リンパ腫はリンパ腫の中のひとつの型です。この腫は平均発症年齢が2~3歳と比較的若い猫に心配される病気です。主に前縦隔リンパ節や胸腺に発症します。体重の減少などが見られ、食欲不振・体力共に低下します。 また腫瘍が大きく肥大したり胸水が貯留し肺が圧迫されることにより呼吸困難が生じることがあります。発症した猫のうち、1/3~2/3以上が猫白血病ウイルスに感染しています。 猫のの治療方法・対策 縦隔型の場合、胸水を抜き取り、抗がん剤や放射線治療による化学療法が有効ですが、完治は望めず、あくまでも猫にとって楽な状態を長く維持するためのものになります。

» 猫の骨髄性腫瘍(真性白血病)

猫のの症状と原因 食欲不振・貧血症状などの症状に加え、全身のリンパ節が腫れてきます。要因は、ネコ白血病ウィルスに感染したことから来ることが多いようです。骨髄性腫瘍は骨髄のどこにでも発生します。 真性白血病とも呼ばれています。症状は、元気や食欲がなくなるなどで特別に特徴的なものはありません。 肝臓や脾臓が腫れて貧血が起きやすく、全身のリンパ節が腫れている状態になります。 猫のの治療方法・対策 標準的な化学療法を行いますが、治療成績は良好ではありません。生活習慣の改善も重要な治療と考えてください。 予防法としましては、ネコ白血病ウィルスの感染を予防するために、子供の頃からワクチンを接種することが一番重要です。

» 猫の皮膚の腫瘍(皮膚ガン)

猫のの症状と原因 本来、体の中の細胞は規則的に分裂・増殖していきます。しかし、細胞の中の遺伝子に傷がつき、更に異常増殖を抑える遺伝子、傷を修復する遺伝子がうまく働かず機能しなくなるなどが起きてしまうと、細胞はその規則を破って異常に増殖していきます。その結果できた異常な組織を「腫瘍」といい、そのうち転移しやすい悪性の腫瘍がガンとなります。 がんになる要因は多くあります。細胞中の遺伝子に異常を起こす可能性のあるものは、全てが発ガンの要因と考えてもよいです。年齢を重ねた老化・大気汚染による化学物質の吸引・太陽の日差しによる紫外線・放射線 やウイルス・ホルモンなどが考えられております。皮膚ガンは、日光の紫外線に長いことさらされる事からくる慢性の日光性皮膚炎が進行してがんとなったものと思われます。初めは目・鼻・耳のまわり顔面などに小さな潰瘍ができ、徐々に拡大して悪臭がします。病変部から出血したり壊死することもあります。 猫のの治療方法・対策 皮膚に病巣が見つかった時点での早期な外科的切除が有効です。また、科学療法はあまり効果的ではありません。なるべく早い時期に外科的切除を行います。切除後に放射線療法を実施します。化学療法は効果的ではありません。 白い猫は日光の紫外線の日照と関係しているので、あまり屋外に長時間出すことは控えてあげて、小さい頃から気を付けた方が良いでしょう 。腫瘍が大きくなり、ほかの場所に転移している場合は、抗ガン剤や放射線療法を行ないます。早期発見で治る確率は高くなります。体の表面にできる皮膚の腫瘍は、注意していれば比較的発見しやすいです。

» 猫の乳がん(乳腺腫瘍)

猫のの症状と原因 猫の乳がんは、7~9割が悪性で、リンパ腫などの造血系腫瘍・皮膚腫瘍に続いて発生の多い腫瘍になります。発生は、1から2歳程度の若い猫にも発症します。主に不妊手術をしていないネコに多く見られるようで、乳腺腫瘍が発生する場所は一定していません。不妊手術をしていないネコに多い事からホルモンの作用によって引き起こされるとかんがえられております。 猫の乳がんは肺への転移も早いので注意が必要です。症状は痛みがあまり無い為によほど大きくならないと発見されにくいです。日常の中でペットのブラッシングやシャンプーのときに乳首の周りを注意深く触ってみると「硬いしこり」が分かります。症状が進むと細菌の感染などにより患部が潰瘍をおこし出血したり、悪臭を放つので分かりますが、その場合は手遅れの事が多いため、何と言っても早期発見が大事となります。 猫のの治療方法・対策 治療法は外科的治療での腫瘍の切除が第一にあげられますが、発見が遅くなってしまった場合は腫瘍を切除しましても予後は期待できるものではありません。早期発見がなにより予後の経過を左右します。女性ホルモンが関係していると思われ、特別の理由が無ければ 初回発情前に避妊手術 を行なう事が最良の一歩です。 統計的に発情を重ねるごとに「乳腺腫瘍」になる確立が高くなるという事もデータにあります。

» 猫のリンパ腫(リンパ肉腫)

猫のの症状と原因 リンパ組織は、病原体から自分を守る為の免疫機能の中でも特に重要な働きをしています。その大事なリンパ組織が、猫白血病ウイルス感染症などにより腫瘍化したのがリンパ腫です。症状は元気消失、食欲不振、発熱・身体の衰弱などの全身症状の他に、発生部位に特異的な症状を示します。例えば,消化管に発生するものは嘔吐や下痢などの消化器症状,腎臓に発生するものは腎不全の症状があります。 そして神経に発生するものは不全麻痺などの神経症状を示したりします。 猫のの治療方法・対策 症状に対する処置、例えば胸水を抜き取ったり、吐き気止めなどを行ないます。ガンに対しては抗がん剤による化学療法などの治療法がありますが、いずれにしても完治が難しいと思われる場合は、ネコの状態を考え少しでも良い状態を維持させることが重要になってきます。

» 猫の胃の腫瘍

猫のの症状と原因 胃の腫瘍は悪性と良性両方があります。嘔吐の回数が増えて、食事の直後に吐いた場合は食べ物も吐きます。吐く時間などは一定ではありません。食欲の低下により、体重が減少したりします。胃の腫瘍はリンパ腫と同時に併発する場合が多く腹膜炎を併発する事もあります。 猫のの治療方法・対策 病気が発症した時の状態(年齢や体力・ガンの進行状況)などによって外科的治療を行うか、そのほかの治療法を選択するかを慎重に決めます。場合によっては副作用を伴う治療法もあるので、副作用が出た時の対処療法も考えながらの治療を行います。

» 猫の肥満細胞腫

猫のの症状と原因 肥満細胞腫になると、元気減退、食欲不振、体重減少などの症状がおもに全身症状として現れます。小腸付近を触診してみると腫瘍のかたまりがあるのがわかります。皮膚の肥満細胞腫の場合は針生検などを行い、肥満細胞を確認することで行います。 肥満細胞腫は、二種類あり内臓型と皮膚型に分けられます。皮膚方でしたら、頭頚部・目の周り・耳介に発生することが多いです。痒みを伴うこともあります。内蔵型では、 脾臓・肝臓などに発生し、皮膚型より転移しやすく、高い確率で転移が認められます。主な症状の他には嗜眠、食欲不振、嘔吐、体重減少があり、身体検査で脾腫、肝腫、蒼白、腹水、腹部腫瘤が明らかになることがあります。 猫のの治療方法・対策 可能な限り、外科的な治療をおこないます。すべての腫瘍を切除した後には、副腎皮質ホルモン薬の投与や血管新生阻害療法などの治療を考えます。治療方法は、完全切除に有効ですが、とくに内蔵型では部位によって完全な切除が出来ない場合があります。 免疫療法なら、自己免疫力を向上させ腫瘍に対して攻撃して行きます。 化学療法では、抗がん剤、抗ヒスタミン剤、ステロイドなどを使います。
猫の年齢表
(年) 1ヶ月 3ヶ月 6ヶ月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20
大型犬
(歳)
1 5 10 20 27 33 39 45 50 55 60 65 70 74 78 82 86 90 93 96 99 102 105

※猫は生後5~7年で人間の「中年期」に入ります。