猫の腎臓の病気(腎臓病・泌尿器・生殖器)に関する情報

腎臓の役目は体液を一定量に保ち、尿を作り出して排泄することで体内の老廃物を体外へ押し出すことです。この働きが滞ると、尿によって排泄できる老廃物の量が減少します。この腎臓の昨日が下がってしまった状態を腎不全と呼び、これにより体は排泄しきれなかった老廃物を処理しようと更に尿を作り出します。そのため多飲多尿の症状が現れます。

腎臓病には遺伝や奇形からくる先天性のものや、ウイルスや心臓疾患や老化などによる後天的なものがありますが、この症状は多くの腎臓病で見られ、腎臓病の発見の重要な手がかりになります。


また、排泄しきれなかった老廃物が悪影響を与えることがあるため、早期発見と早期治療が非常に重要になります。多飲多尿以外の症状は、尿の色や量やニオイなど、排泄の内容に変化が現れるほか、元気がなくなったり、体力が低下したりしますので、常にペットの体調や食事、排泄に注意をしてあげてください。

腎不全は現在の医療では完治が難しい病気ではありますが、投薬や透析などの治療は続けながら、食事療法を平行して行うことで、腎不全を抱えながら長生きさせていくことは充分可能です。

日ごろから整った食生活や適切な運動を心がけることで、腎臓病にかかるリスクは減らせます。また腎臓病の症状は、病気が進行してから現れることが多いので、定期的な健康診断を受けさせると良いでしょう。



» 猫の腎盂腎炎

猫のの症状と原因 症状はほとんど見られませんが、尿の混濁、血尿などがみられたときは注意です。腎組織から送られてくる尿は腎杯を経由して腎盂に集まり尿管にでる。この部分が病原細菌に感染して炎症を起こすものが腎盂腎炎といわれております。 猫のの治療方法・対策 抗生物質の投与が中心になります。腎不全になっていれば、その治療もおこないます。

» 猫の膀胱炎

猫のの症状と原因 尿の出方が悪く、しょっちゅうトイレに行くなど落ち着きがない状態になりがちです。細菌感染によって発症する場合がほとんどなので、猫の場合は尿質が濃いのであまりかからないようです。 猫のの治療方法・対策 細菌感染が原因の場合は抗生物質を投与しますが、特効薬が無いのが現状なので、ほかにはどのような抗生物質が効果あるかも調べる必要があります。

» 猫の慢性腎不全

猫のの症状と原因 慢性腎不全とは、腎臓の機能が少しずつ損なわれていって、やがては腎臓が正常に働かなくなるという、6歳以上の老猫に多い病気です。 たとえ健康体であっても、老化と共に腎臓の働きが弱まって陥る事があるので、常日頃から、猫の体調管理をしっかりと行い、後述する症状が出ていないかどうかをチェックするのが良いしょう。しかし、症状が表に出始めるのは、既に腎機能が約7割方失われた時であるため、一番望ましいのは定期的な健診を受けさせる事です。また、他の腎疾患、泌尿器疾患、感染症などが原因となって発症する事もあります。 初期症状は多飲多尿、食欲の低下などです。症状が進行していくと、よだれ、嘔吐、体重減少、貧血などが見られ、最悪の場合、尿毒症を発症し、命を落とす恐れもあります。 猫のの治療方法・対策 慢性腎不全は治る病気ではありません。失われた腎臓の機能が回復する事はないので、食事療法や内科療法を行い、残された腎臓で生活していく事になります。また、家庭で輸液療法を行なうケースもあります。

» 猫の膣の腫瘍

猫のの症状と原因 しこりなどがあるときは外陰部(平滑筋腫、線維腫など)から腫瘤が飛び出している場合があります。膣の腫瘍は性ホルモンが何らかの作用によって引き起こされていると考えられます。 猫のの治療方法・対策 外科的手術による患部の除去が一般的です。不妊手術をしていないネコが発症した場合は性ホルモンの影響を無くすために卵巣も一緒に取ってしまうこともあります。

» 猫の乳腺炎(乳腺症)

猫のの症状と原因 グルーミングや授乳などによって乳腺に細菌が感染して、乳腺が炎症で腫れる症状です。出産後、授乳している時に起きます。乳汁の分泌が多過ぎるケースや、細菌の感染によって発症します。乳汁の過剰は、産まれた猫がすぐに死んだ時や、出産した仔猫の数が少ない時などが考えられます。子猫が爪で親猫の乳を傷つけてしまいそこから感染するケースなどもあります。 症状は乳房が腫れ、痛みや熱を持ち、次第に化膿して膿が出ます。乳腺が張ってきて熱を持ちます。乳腺から全身に発熱がみられたりもあります。触ると痛がることもあります。また、黄色い乳汁が分泌されることもあります。 猫のの治療方法・対策 細菌を殺すために抗生物質など投与します。また、その他の原因に対しての治療を行います。乳中の場合は、授乳を中止させます。乳腺が張っていても、マッサージはしない方が良いでしょう。マッサージをすると逆に炎症がひどくなる事もあります。 熱を持っているようなら、その部分を水でぬらした布や冷湿布などでよく冷やすと効果的です。細菌に感染していなければ消炎剤を使うだけで比較的すぐに回復します。細菌感染が考えられるなら、抗生物質を投与するようになります。

» 猫の子宮蓄膿症

猫のの症状と原因 子宮の内部に膿がたまる病気です。通常は5歳以降に多くみられますが、若年層でもかかることはあります。高齢のメス猫で元気がなく・食欲がなくなり・水を沢山飲んでいる・更には、陰部から出血・膿が出ていればといえば子宮蓄膿症を疑って下さい。 発情後に細菌が子宮内に入り込んでしまい増殖して起こる事が多いです。特に卵巣のホルモン分泌バランスが悪いとおきやすいです。主な原因は大腸菌・サルモネラ・ブドウ球菌などによるものです。多量の膿がたまった場合腹部が膨らむこともあり、多くの症例で多飲多尿がみられます。子宮が破れて、腹腔に細菌が漏れ出た場合、腹膜炎をおこし、短時間で死亡します。 猫のの治療方法・対策 一般的には外科的治療によっての子宮・卵巣の切除が有効な治療とされていますが、ネコの状態によっては抗生物質やホルモン剤などの服用で治療をする事もあります。手術で膿の溜まった子宮と、卵巣を取り出し、抗生物質で腹腔内を洗浄させていきます。通常は、手術が早い段階で行なえば助かりますので、早めの発見が大事です。 手術なしで治療する場合、抗生物質と子宮頚管を開く注射で膿を外に出させるという方法もありますが、延命効果はありますが最終的には命を失ってしまいます。また、避妊手術を受けていれば予防は可能です。ただし、卵巣のみの摘出の場合は子宮蓄膿になることがあります。

» 猫の子宮ガン(子宮の腫瘍)

猫のの症状と原因 卵巣の腫瘍では、卵をつくる卵胞にできる腫瘍は約50パーセント前後は悪性といわれます。子宮の腫瘍では、悪性の子宮腺がんが多いです。子宮から卵巣・肝臓・リンパ系・更には脳細胞にまで転移しやすく、転移すれば手遅れとなってしまいます。 症状はどちらも子宮からの出血が見られます。 乳腺腫瘍同様、初発情が起きる前に避妊手術を受すれば、ほとんど予防できます。卵巣や子宮、乳腺などは女性ホルモンの影響下にあり、なんらかのホルモンバランスの異常によって、各部位に腫瘍が発現する可能性がきわめて高いと考えられます。 猫のの治療方法・対策 ガンが疑わしい場合は外科的治療による切除をおこないます。治療方法は抗ガン剤の投与を行いますが、状態によっては手術で子宮を除去しなければなりません。

» 猫の膀胱の腫瘍

猫のの症状と原因 高齢になるとまれではありますが、膀胱腫瘍が発生することがあります。膀胱内の腫瘍の表面はただれやすく、過敏になることもあるので膀胱炎の症状を表す場合もあります。膀胱腫瘍の治療:膀胱腫瘍の場合、悪性の移行上皮癌(いわゆる膀胱癌)である確率が高いと言われています。 根本的な治療は難しいケースも多いのですが、化学療法(抗癌剤)や外科手術が考えられます。 近年ある種の化学療法である程度効果があるケースも報告されております。尿の回数や量が多くなり、血尿などの膀胱炎に類似した症状があらわれます。初期の段階では他の消化器系の病気を疑われますが、これらの治療の成果が上がらないと腫瘍が疑われます。 猫のの治療方法・対策 猫の体力と相談しながら腫瘍を除去する外科的治療を施すようにします。

» 猫の腎臓の腫瘍

猫のの症状と原因 感染症の症状として発熱などの症状に加え食欲低下・嘔吐などの腎不全の症状が現れたりします。白血病ウィルスに感染した事が原因と考えられていまして、胃や腸などにも腫瘍ができていることが多いようです。 猫のの治療方法・対策 現状ではウィルス感染症に対して直接治療することは困難なようで、対処療法が基本的な治療になってしまいます。症状の進行を抑えるために抗生物質投与による内科治療が行われます。

» 猫の下部尿路症候群

猫のの症状と原因 尿道に石がつまったり、膀胱を傷つけたりする病気です。尿の出が悪くなり、トイレに行く回数が増えてきます。尿道に結石が溜まったままになると猫は急性腎不全になって尿毒症の症状があらわれます。猫は体内で水分を再利用するのでほかの動物より尿を濃縮する傾向があり結晶ができやすい動物と言われています。もう一つは食事によって体質が変わっていき発症する場合があります。 猫のの治療方法・対策 尿が出なくなってからどれくらいの時間が経っているかによって治療の方法も変わってきますが、まずは尿道を塞いでいる結石を取り除き、さらに尿毒症まで発症している場合はその治療も行います。この病気は腎臓が悪くなっているわけではないので適切な治療をすれば治癒します。ただ、一度治っても食事を変えて予防をしなければいけません。

» 猫の腎炎(糸球体腎炎)

猫のの症状と原因 腎臓の糸球体が炎症を起こしてしまう症状です。鼻炎や咽頭炎など上気道感染後に発病します。風邪に似た症状がしばらく続いて、血尿や体のむくみがおこり高血圧になってしまいます。猫の腎炎では免疫が自分自身の腎臓を攻撃するため起こります。この種の腎炎は比較的容易に起こり、また症状の酷くありませんが、糸球体腎炎になると、症状が軽くても腎臓自体には病変が残ってしまいます。 腎炎は症状がほとんど表れないで発症することが多いため原因を調べるのが困難です。腎不全を起こすとネフローゼと呼ばれる状態になることがあり、ネフローゼになると体がむくみ、腹水が溜まったりします。症状としてはほとんど無いのがこの病気の特徴でもあります。 猫のの治療方法・対策 腎臓の炎症を抑えるために副腎皮質ホルモンを投与することもあります。そのほか、ネフローゼの場合は利尿剤を与えます。腎不全になってしまった場合はその治療を行います。

» 猫の尿毒症

猫のの症状と原因 腎臓機能の働きが低下すると本来、尿によって排出されるべきものが体内に貯まってしまいます。そうなると、食欲低下・嘔吐・下痢・歩く時にふらつくなどの症状が起こり、さらには体温低下や痙攣を起こす事もあります。尿毒症とは腎不全の結果、尿毒素(窒素化合物、クレアチニンなど)が排出されなくなり体内に溜まるために現れる様々な症状をいいます。神経や循環器、消化器、血液など、ほとんどの器官に異常が現れます。 緊急の治療を行わなければいけないので、入院し点滴をして大量の水分を補給させます。そうすれば尿毒症の要因となっている窒素化合物を尿と同時に排出できます。状況により猫も人間同様の血液透析を行う場合もありますが、血液自体が少ないので貧血に陥ることがあります。治療方法はまずは血液中の窒素化合物やクレアチニンの量を測定し進行具合を調べます。その後、腎機能を回復させるための治療を行います。またそれぞれの症状に応じた薬を投与します。 猫のの治療方法・対策 腎臓の状態を調べるための血液検査と尿検査を行いそれらと平行して原因となっている病気を治療していきます。また、尿毒症へ移行している場合は点滴を行い窒素化合物を体外に排出させる必要があります。

» 猫の急性腎不全(腎臓病)

猫のの症状と原因 猫の腎臓が急に働かなくなる病気は、腎臓自体に問題がある場合が多いものの、雄猫の尿石症などによって尿がでなくなることに続くものも少なくありません。尿は作れても出せない状態になって、次第に腎臓もダメージを受けるためです。また、何らかの原因で腎臓内の血液の量が減ってしまうと腎臓が血液をろ過できなくなり腎不全に陥ってしまいます。 疑うのは脱水を起こして口の中が乾いていき、大量に水を飲んでもすぐに吐いたり尿の量が多いときです。この状態が続くと、栄養まで流れ出て行きますので、体重も抵抗力も落ちてしまいます。ただ、症状が軽い場合は治療を行えばすぐに回復できます。 猫のの治療方法・対策 腎臓の状態を調べるための血液検査と尿検査を行いそれらと平行して原因となっている病気を治療していきます。また、尿毒症へ移行している場合は点滴を行い窒素化合物を体外に排出させる必要があります。
猫の年齢表
(年) 1ヶ月 3ヶ月 6ヶ月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20
大型犬
(歳)
1 5 10 20 27 33 39 45 50 55 60 65 70 74 78 82 86 90 93 96 99 102 105

※猫は生後5~7年で人間の「中年期」に入ります。