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犬の腎臓の病気(腎臓病・泌尿器・生殖器)

腎臓の役目は体液を一定量に保ち、尿を作り出して排泄することで体内の老廃物を体外へ押し出すことです。この働きが滞ると、尿によって排泄できる老廃物の量が減少します。この腎臓の昨日が下がってしまった状態を腎不全と呼び、これにより体は排泄しきれなかった老廃物を処理しようと更に尿を作り出します。そのため多飲多尿の症状が現れます。

腎臓病には遺伝や奇形からくる先天性のものや、ウイルスや心臓疾患や老化などによる後天的なものがありますが、この症状は多くの腎臓病で見られ、腎臓病の発見の重要な手がかりになります。


また、排泄しきれなかった老廃物が悪影響を与えることがあるため、早期発見と早期治療が非常に重要になります。多飲多尿以外の症状は、尿の色や量やニオイなど、排泄の内容に変化が現れるほか、元気がなくなったり、体力が低下したりしますので、常にペットの体調や食事、排泄に注意をしてあげてください。

腎不全は現在の医療では完治が難しい病気ではありますが、投薬や透析などの治療は続けながら、食事療法を平行して行うことで、腎不全を抱えながら長生きさせていくことは充分可能です。

日ごろから整った食生活や適切な運動を心がけることで、腎臓病にかかるリスクは減らせます。また腎臓病の症状は、病気が進行してから現れることが多いので、定期的な健康診断を受けさせると良いでしょう。



犬の病気 症状別一覧

» 犬の尿毒症

犬のの症状と原因 腎臓病などを 起因とする著しい腎臓の機能低下や、尿路が閉塞してしまう事により、血液中の毒素(老廃物)が尿に排泄されなくなる病気です。 消化器系に見られる症状は、下痢、嘔吐、食欲不振など。神経系に見られる症状としては、痙攣・昏睡状態等があります。循環器系に影響が出た場合には、心不全を招く恐れもある病気です。 犬のの治療方法・対策 主に利尿剤の投与により 主に利尿剤の投与により毒素を排出させます。また、症状が出ている箇所に応じた治療も合わせて行います。最悪の場合命に関わる病気ですので、獣医師の指示に従って治療していきましょう。 腹膜灌流で延命できる事がありますが、早期発見・早期治療が重要なので、定期的に診断を受けさせたり、何かいつもと違う行動・症状があった場合にすぐ気づけるよう、毎日チェックしてあげましょう。

» 犬の膣の病気

犬のの症状と原因 膣の内部はしばしば炎症を起こしています。膣炎は、マイコプラズマ、ウィルス感染、または膣に尿が潜まる異常によって引き起こされます。膣に炎症が起きると犬はよく陰部をなめるようになります。 犬のの治療方法・対策 膣炎は殺菌、消毒液などで膣の洗浄をおこなうとともに、抗生物質などを投与します。場合によっては外科的に切除することもあります。

» 犬の脱肛(肛門脱)

犬のの症状と原因 直腸の内層(粘膜)だけが脱腸した場合は、腫脹したドーナツ型の赤いリング状の組織が肛門から出てきます。飼い主さんの中には時々、この組織を出血と勘違いする方もいるようです。完全な直腸脱では、小さなソーセージ彗の赤い組織の→端が肛門から伸びています。肛門からの直腸の突出は、激しいいきみが原因になります。ほかの原因には、便秘、腸閉塞、膀胱閉塞 、出産などによるいきみがあります。 犬のの治療方法・対策 粘膜だけでなく直腸もはみ出した場合は外科手術が必要です。

» 犬の水腎症

犬のの症状と原因 尿が輸尿管を通りにくくなると腎盂に尿がたまり、腎臓が大きくなることがあります。これを水腎症とよびます。腎臓の配置がおかしいなどの先天性のものと、輸尿管に結石がつまったなどの後天性のものがあります。 犬のの治療方法・対策 外科的手術によって腎臓を摘出します。

» 犬の間質性腎炎

犬のの症状と原因 腎臓に炎症が起き、腎臓の機能が低下する病気です。尿の量が少なくなり色が濃くなります。また、血尿が出ることもあります。食欲不振になり、元気がなくなります。全身にむくみがあることもあります。 犬のの治療方法・対策 腎炎の原因の病気がわかれば、その病気の治療をおこないます。同時に点滴や食餌療法により、体液の量を増やして尿の量を増やし、体内の老廃物を体外に排出するようにします。悪化して、腎不全にならないように細心の注意を払って時間をかけて治療します。

» 犬の腎盂腎炎

犬のの症状と原因 腎盂腎炎には慢性のものと急性のものがあります。無症状であるケースが多く、気づいた時にはすでに腎不全にまで信仰している事もあります。臭いの強い濁った尿が出るのが特徴で、急性の場合は発熱や腹痛・嘔吐・血尿などの症状が見られます。 尿路に鬱滞があったり、細菌に感染した尿が腎盂まで広がった事により発症します。また、尿路の繋がりから膀胱炎と併発する事もあります。 犬のの治療方法・対策 感染されている箇所の治療や、尿路の異常の対処を行ったのち、長期間、抗生物質の投与による治療を行っていきます。 腎不全や膀胱炎など、他に併発している病気があれば合わせて治療します。 多飲多尿の目安 腎盂腎炎のほか、さまざまな病気の症状に挙がる多飲多尿ですが、体重1kgに対して飲む水の量が100ml以上であること・体重1kgに対して尿の量が50ml異常であることが一つの目安になります。ただし、個体差・運動後・気温・乾燥などによって一時的に水を飲む量が増えることはありますので、この目安に加えて、多食しているのに体重が減少していないか、脱毛してないかなど、他の症状と合わせて判断すると良いでしょう。もちろんできる事なら、他の症状が出てくる前の段階で獣医の方の診断を受けて下さい。 犬のの症状と原因 症状はほとんど見られませんが、尿の混濁、血尿などがみられたときは注意です。腎組織から送られてくる尿は腎杯を経由して腎盂に集まり尿管にでる。この部分が病原細菌に感染して炎症を起こすものが腎盂腎炎といわれております。 犬のの治療方法・対策 抗生物質の投与が中心になります。腎不全になっていれば、その治療もおこないます。 -->

» 犬の包皮炎

犬のの症状と原因 ペニスをつつむ包皮が病原性の細菌に感染して炎症をおこしてしまい、包皮の先端から膿が出ることをいいます。 犬のの治療方法・対策 抗生物質の投与と、包皮内を洗浄します。

» 犬の膣の脱出

犬のの症状と原因 一般的に発情期の時、性ホルモンのバランスがとれていないと、膣の一部が体の外に出てしまうことがあります。膣は傷つきやすいので、子どもを生ませるつもりでなければ、手術をして膣をとってしまった方があとの管理が容易です。

» 犬の尿崩症(多飲多渇・多尿症候群)

犬のの症状と原因 体内の水分量に応じて尿をコントロールしているのは、抗利尿ホルモンです。そのため視床下部や下垂体に腫瘍や炎症が生じると、尿のコントロールができなくなります。症状としては異常な量の尿を排泄します。水を自由に飲ませると、胃拡張になって、嘔吐などの症状もみられます。 犬のの治療方法・対策 尿崩症と診断されたら、まず原因になっている病気(腎臓、副腎、泌尿器などの病気)を治療します。ただし水を飲みすぎるからといって水を与えないと、脱水症状になることもあり、危険です。犬が飲みたい時にはいつでも水を飲めるようにしましょう。

» 犬の乳腺炎

犬のの症状と原因 乳腺が熱を帯び、しこりができます。さわると痛がることもあります。また全身が発熱したり黄色い乳汁が分泌されることもあり、痛みのためイライラしたり、食欲が低下 したりという症状がみられます。出産後、子犬に授乳している時に起こる病気で、細菌感染・乳汁の分泌が多過ぎる時に起こります。乳腺炎は授乳期(乳汁分泌)に起こり、皮膚の傷や刺傷部から乳腺組織に細菌が侵入します。その時に乳腺は、熱感・炎症・赤みを帯びた青色に見えて柔らかくなります。メス犬には、眠気・食欲不振・発熱がみられます。乳頭管をしぼると血液の混入した乳が細く出てしまいます。 また母乳を分泌する乳腺にしこりができます。出産後の授乳期に、子犬が悲しくもすぐ死んでしまったり・生まれた子の数が少なて・母乳が過剰に分泌されたときに起こることが多いです。症状は急性の乳腺炎では、乳腺が熱を持ったり、全身に発熱が見られます。しこりに痛みを感じ、さわられるといやがります。急性乳腺炎は乳房が赤く腫れあがり、激しい痛みと高熱を伴ってしまいます。生後5カ月以上の乳児を育てているお母さんが発病します。うっ滞性乳腺炎は乳児への授乳が十分でない場合や、乳首の発達が悪くて乳汁が分泌されにくい場合に起きます。痛みはあっても、急性乳腺炎ほど激しい全身症状はでません。 犬のの治療方法・対策 急性乳腺炎は、鎮痛薬と抗生物質によって治療し、毎日15分間温湿布をします。子犬には感染した乳頭から授乳させないようにします。においがしたり昧が良くないため、子犬は飲みたがりません。乳腺炎のために雌犬の状態が悪化するため、普通は抗生物質が効果をあらわすまで、子犬を母犬から離し人工哺乳で育てます。繰り返し乳腺炎になる場合は、避妊手術によって再発を抑えることができます。 急性乳腺炎では、鎮痛薬と抗生物質によって治療し、毎日15分間温湿布を行ないます。また子犬には、感染した乳頭から授乳させないようにします。子犬は、良い匂いがしなく昧が良くないために飲みたがりません。乳腺炎のためにメス犬の状態が悪化するため、普通は抗生物質が効果を出るまでに、子犬を母犬から離し人工哺乳で育てます。

» 犬の肛門嚢炎

犬のの症状と原因 肛門の左右両脇には、イタチやスカンクのように、悪臭を放つ一対の分泌腺である肛門嚢(のう。袋のこと。)があります。その内容物は、ウンチをする際や、興奮した時に、導管と呼ばれる管を通って、肛門近くの開口部から排出されます。内容物は大抵、魚の腐ったような臭いを発しますが、その性質は様々で、サラッとした液体のような子もいれば、ドロッとした粘性の高い泥状の子もいます。肛門嚢の導管がなんらかの原因で閉塞したり(ドロッとした子だと元々詰まりやすいです)、内容物の分泌亢進などによって、嚢内に分泌物が充満し、そこに細菌感染が生じると、肛門嚢炎になります。 原因は、慢性的な軟便、または下痢を起こしていて、肛門周囲が汚染されている子で起こりやすいとされています。また、肛門括約筋などの筋肉の緊張力が低下しやすい、小型犬や肥満犬でもよく見られます。肛門嚢炎に化膿菌が関与し、導管の閉塞が持続すると、嚢内は膿で充満し、膿瘍(のうよう)となります。犬では肛門周囲の疾患の中で最も発生頻度が高く、年齢や性別による差はありませんが、特にミニチュア・プードル、トイ・プードル、チワワなどの小型犬に多いとされています。 起こる症状として、肛門嚢の炎症や、分泌物の貯留に伴う、肛門周囲の不快感に起因した様々な症状が見られます。つまり、肛門周囲を舐めたり噛んだり、肛門を地面や床に擦り付けて歩く独特の動作をしたり、自分の尾を追いかけてグルグル回る動作をしたりします。ひどい時は、慢性的な不快感のために犬猫の性格が変わることもあります。肛門嚢炎が進行し、膿瘍が起きると、発熱から食欲低下などの症状が現れ、さらに進行すると、肛門 嚢の部分の皮膚が破れて穴が開き、膿の排出、出血が見られます。 犬のの治療方法・対策 予防には定期的に肛門嚢をしぼるのがよいです。病院で身体検査の際に獣医師がしぼる方法を習えば家庭でも行えます。皮膚に穴が開いたり膿が出ている場合には、抗生物質治療や消毒が必要ですが、雄犬では肛門周囲腺の腫瘍、雌犬では肛門嚢の癌も疑われる場合があります。

» 犬の尿道結石

犬のの症状と原因 尿道結石とは、腎臓や膀胱でつくられた結石が、尿道の途中にとどまってし まう病気です。腎臓、尿管、膀胱、尿道などの尿路に結石ができる病気を総称して尿路結石と呼びます。時間が経過しますと膀胱結石・尿道結石の場合では排尿時に痛みがおこります。 尿中に含まれる何らかの成分が結晶化しその結晶が雪だるまのように集まり、固まって膀胱の中にできる大小さまざまな結晶や結石になります。尿道内で詰まると尿が体外に排出されず、場合によっては腎臓に逆流して命にかかわることもあります。 結石が形成される理由として、大腸菌などの腸内細菌の感染などによる、細菌性膀胱炎などの尿路感染症が考えられます。他にはマグネシウム・カルシウム・リン酸などを過剰に含む食事の摂取・水分摂取量の減少、内分泌疾患、体内環境の代謝の変化が考えられます。 犬に慢性の中程度の脱水がある場合に形成されます。大きな結石は、尿道内・雄犬では陰茎骨の背部で塞栓します。激しく辛い痛みの原因となり、尿の流れを完全に遮断します。メス犬には、尿道結石が起こることは少なく男性がほとんどです。 犬のの治療方法・対策 尿路にできた結石を手術で取り除く方法が、根治療法となります。尿道結石の場合は、細い管で膀胱の方に結石を押し出してから膀胱を開いて取り出します。予防のためには、ミネラル分の摂取量を制限し、水分をたっぷりとるようにしましょう。 詳しい原因が、はっきりしないので予防は難しいようである。ただ、尿路結石で最も 多い成分のシュウ酸カルシウムに関していえば、食物中のシュウ酸が体内に 吸収されて、尿になる時にカルシウムと結合して結石になるため、予防には シュウ酸の多く含まれた食物控えるか、腸で吸収されて血液中に入る前に、 腸内でカルシウムと結合させる。 飼い主さんが出来る予防対策は、排尿を我慢しないようさせる・下腹部を冷やさないようにする・下腹部を締め付ける服を着させないようにしない・外陰部を清潔に保つようにしてあげてください。 食事の管理が重要で、水を多く飲ませるようにする環境を作ってあげる。犬の食事をドライフードから水分を含むものに変える事です。結石を融解させることはできませんが、コントロールすることはできます。尿を酸性にするタンパク質やカルシフム、ナトリウムを制限した食事を与えてください。そして、ビタミンD とビタミンCの過剰摂取を避けることです。 仮に手術するケースでしたら、経尿道的内視鏡による摘出術で小さい結石はそのままで大きい結石はくだいて摘出します。また開腹手術をする場合もあります。

» 犬の腎不全

犬のの症状と原因 腎臓は、血液中の老廃物を濾し取る役割をしています(血液濾過機能)。腎不全はこの腎臓が何らかの原因でこの機能をしなくなった状態で、急性と慢性に区分されます。犬の慢性腎不全は、主に高齢期以降の犬にみられ、徐々に腎臓の働きが悪くなっていきます。 慢性腎不全は、進行性の病気のため治癒は期待できない事が多いですが、これらの治療を組み合わせることにより、できるだけ症状の進行を遅らさせることは可能です。急性腎不全の症状は、嘔吐、下痢、脱水症状など。慢性では、食欲不振、多飲多尿、嘔吐、下痢などの症状が現れます。 犬のの治療方法・対策 現在、腎不全の治療は、病気のステージによって食事療法、老廃物吸着薬の内服、点滴療法、その他の治療法などを組み合わせて行なう対症療法が主流となっています。 ※犬の急性腎不全の場合 おもな治療は尿の量をふやすこと、余分な窒素化合物を体内からとりのぞくこと、またたんぱく質以外の栄養を与えることです。急性腎不全の場合、原因を取り除いてやる事によって腎臓の機能回復を図ります。この場合の腎臓の障害は徐々に回復する可能性もあります。内科的治療で、点滴により不足している水分を補ったりします。 短期間のうちに急激に腎臓の機能が低下し、体内に濾過しきれない老廃物が溜まる事により全身的な症状が出ます。原因として考えられるのは、感染症・中毒により腎臓自体に障害が起こし、事故などによる膀胱・尿道の障害などでも誘発し引き起こされる可能性あります。 ※犬の慢性腎不全の場合 輸液や薬などで尿の量を増やします。また、食事療法が中心になりますが、十分な水も必要とします。液体はときどき経静脈的に、または場合によっては経皮的(皮下)に投与します。 慢性腎不になりますと徐々に腎臓の機能が低下します。腎臓の3/4が破壊されてしまって機能しなくなった時に起きます。急性腎不全が慢性腎不全の原因になる事も考えられます。 破壊してしまった腎臓の細胞組織は回復はありません。その為に残った腎臓部分に影響がない為に、不足するために起こる障害を機械的に助けてやる方法が取られます。人間では人工透析になるのでしょうが、今現在では犬用の人口透析は開発されてません。 どこの動物病院でも行えるわけではありませんが輸液や薬などで尿の量を増やします。食事の治療をして十分な水も与えて下さい。液体は期間をおいて経静脈的に、皮下に投与します。

» 犬の急性腎炎

犬のの症状と原因 急性腎炎は別称:急性糸球体腎炎とも呼ばれます。腎臓内の糸球体の基底膜が、炎症が起き血液をろ過する働きが正常に出来なくなる病気です。症状は急性腎不全と同様の症状が現れます。 原因はイヌ伝染性肝炎・細菌やウィルス感染・子宮蓄膿症・条虫・毒性物質・免疫不などのウィルス感染によって、免疫作用にの異常などです。通常は症状が軽く、病変もすぐに消えてしまうことのほうが多くいのですが、重たいケースでは犬の臓器に異常が起きて尿毒症などを引き起こします。尿の量が減る・尿の色が濃くなる・血尿・むくみ・食欲低下・嘔吐・脱水・口臭・痙攣等の神経症状などが起こします。急性腎炎からの移行や急性腎炎の繰り返すことで慢性化してしまうことがあります。 犬のの治療方法・対策 一般的には輸液により治療を行います。これによって脱水症状や尿の量を増やし、血液中の有害な窒素化合物を取り除くなどの効果があります。点滴や食餌療法により、体液の量を増やして尿の量を増やし、老廃物を体外に排出するようにします。体内の窒素化合物を減らすために、血液の透析・ホルモン剤やカルシウム剤を使用することもあります。 動物病院での尿検査や飼い主さんが日常の尿の回数や、色の異常など尿のチェックをする習慣をつけましょう。腎臓機能が低下したり、腎不全になる前にできるだけ早くみつけ早期発見が大切です。

» 犬のネフローゼ 症候群

犬のの症状と原因 ネフローゼ症候群とは、糸球体腎炎やアミロイド腎症・腫瘍・免疫異常・循環器障害などが多くの原因で発生するタンパク尿・むくみを症状とする腎臓疾患の総称です。多くは、蛋白尿・むくみ・高脂血症が揃うと、ネフローゼと診断されます。 一般的に浮腫、腹水、元気の消失、食欲低下などの症状が現れ、進行すると腎不全や尿毒症という命に関る病気に発展することもあります。 犬のの治療方法・対策 治療の中心は対症療法になります。むくみには利尿剤を使用しますし、低タンパク血症に対してはタンパク質やタンパク同化ホルモンなどを投与します。ネフローゼ症候群に副腎皮質ステロイド薬が有効な事もあります。平行して食餌療法もおこないます。高窒素血症でなければ、良質のたんぱく質をとくに制限なく与えます。

» 犬の前立腺炎

犬のの症状と原因 前立腺炎は、尿道から細菌が侵入し前立腺に感染して炎症を起こした状態を言います。急性の場合の症状は発熱や嘔吐、食欲不振、排尿障害など。痛みが強いときには、背中を丸めてうずくまってしまうほど。ひどくなると、血尿が出ることもあります。しかし、慢性の場合では、急性のような症状がなく、前立腺の肥大もみられないため、見過ごされがちです。 犬のの治療方法・対策 レントゲン検査・超音波検査・血液検査をすることにより正確に診断できます。血液または膿の培養によって効果的な抗生物質を選択することができ、これによる治療を少なくとも3週間行い、感染の症状がみられなくなっても、さらに1週間は治療します。膿瘍を作っている場合には口から飲んだ抗生物質はその中に到達しにくいので手術も必要になることがあります。去勢は再発防止に有効です。

» 犬の子宮蓄膿症

犬のの症状と原因 中高齢期の雌犬にとりわけ多いのが「子宮蓄膿症」です。これは、子宮内に侵入した大腸菌などの雑菌によってひきおこされる病気です。雌犬の性周期のなかで、卵巣の卵胞から成熟した「卵」が「排卵」されると、子宮内膜では、受精卵を着床させるために、細胞分裂がさかんになって内膜がぶ厚くなり、受精卵の栄養となる「液」をたくさん分泌するための「子宮腺」が増えていきます。、普段、子宮内は体の免疫のおかげで、無菌状態にあるのですが、この時期、子宮内は、雌犬にとって「異物」である精子とむすびついた受精卵を守るために、免疫機能がいくらか弱くなってしまします。そのとき、子宮内に侵入した細菌がいれば、受精卵の代わりに、免疫力が弱く、さらに栄養分に富んだ子宮内膜にもぐりこみ、繁殖をはじめてしまうのです。 そうして、子宮の内膜が炎症をおこし(子宮内膜炎)、さらに化膿がひどくなり、膿がたまってしまうのです。子宮の入り口は、内部に入る精子をとどめ、受精卵の着床を助けるために、閉じられているため、細菌と膿を体外に排泄できず、子宮内での炎症・化膿がさらにひどくなってしまうのです。 もちろん、雌犬が若く元気で体力もあり、免疫力も強く、ホルモンバランスもよければ、たとえ受精しなくても、すぐに子宮蓄膿症になるわけではありません。放置すれば、大腸菌などが出すたくさんの毒素が体内にまわって、腹膜炎や腎炎、肺水腫、さらに腎不全など多臓器不全で一命を落としかねません。 犬のの治療方法・対策 子宮と卵巣の摘出手術を行います。妊娠出産を希望する場合は炎症を抑えるための抗炎症剤や抗生物質、ホルモン剤などの投与を行いますが、再発することが多いため、外科手術が原則です。避妊手術が、病気の予防にもなります。

» 犬の前立腺肥大

犬のの症状と原因 犬の前立腺は、オス犬の膀胱の前方で尿道を囲むように存在し、精子の運動能力を活発にし精液を分泌したり生殖機能に深くかかわる組織です。この前立腺が徐々に肥大してくるのが前立腺肥大です。 前立腺肥大が進行して、組織内にすき間ができ、そこに体液や血液がたまると前立腺嚢胞となります。前立腺嚢胞からさらに状態が悪化し、感染症を起こして化膿し、膿がたまる前立腺膿瘍を引き起こすこともあります。前立腺肥大は、早ければだいたい3歳すぎで発症する犬もいるが、一般に発症のピークは約7~9歳ごろが多いです。 前立腺が腫脹すると、直腸を押し上げて圧迫します。その結果、犬は細い便を排泄します。前立腺の肥大は尿道を狭窄し、排尿困難や尿リン滴の原因になるといわれていますが、一般的には尿路系機能に影響しません。これらの症状は、前立腺に悪性腫疫があって、前立腺が肥大する場合にも発現します。 また精巣から分泌される雄性ホルモンと雌性ホルモンの量が、アンバランスになってしまう事により前立腺の良性の肥大が起こります。前立腺の肥大にはこうした良性の過形成の他、腫瘍性によるもの、細菌性によるものとがあります。根本的な理由はまだ分かってはいないのが現状です。 犬のの治療方法・対策 肥大が軽く、無症状または症状が軽いうちは、内服薬やホルモン剤を体内に埋め込む方法もあります。肥大が進んでいる場合は、前立腺の除去手術をすることもあります。若いうちに去勢手術をしておけば、前立腺の肥大は起こりません。 前立腺肥大などの前立腺疾患は精巣ホルモンとの関連性が高く、去勢していないオス犬が約6~7歳以降の年齢になると発症しやすいため、5歳前後までに去勢手術を受けていれば、病気予防に役立ちます。もっとも、去勢したからといって、必ず前立腺肥大などを予防できるわけではなく、また、去勢しなかったからといって、必ず発症するわけでもありません。 去勢手術を行って性ホルモンによる刺激を絶ってから、適切な内科療法(ホルモン剤の投与など)で治療を続けます。ホルモンや年齢との関与が深い病気なので早期の去勢手術による予防が期待できます。 手術で前立腺の摘出が必要なこともありますが、去勢手術により治癒する場合がほとんどです。去勢をしてない老齢を重ねた犬の生活には日頃から排便・排尿時の観察をしてあげることが大事です。何よりも犬の身体に対する負担が少ない事で安心な対処方法と言えます。また去勢手術をしただけで、前立腺肥大を始め前立腺炎・前立腺膿瘍・睾丸の腫瘍・陰嚢などの病気の心配も少なくなります。。

» 犬の膀胱炎

犬のの症状と原因 犬の尿が赤くなっていたり・尿を頻繁にする・陰部を繰り返し舐めるなどの行動が見られたら膀胱炎を疑います。傷んだ膀胱には尿が溜まって痛く辛くなりますので1回の排尿量が少なくなって、何度も排泄の仕草をします。膀胱炎が進行すると腹部の圧痛や排尿時の痛みなどがあらわれます。 膀胱炎は通常の尿の流れと逆の方向に細菌が進入し、膀胱で炎症を起こしたものです。希ですが、腎臓の感染、直接血液からの感染、前立腺の炎症が原因となる事もあります。膀胱結石は、慢性膀胱炎の原因となる。また、雄よりも雌の方が、膀胱炎を起こしやすいといわれています。 猫はウイルスやその他の原因であることも多くありますが犬の膀胱炎は、細菌感染によるものが多いです。膀胱炎の原因は,感染による一次性のものと,尿石や腫瘍などの形態的変状による二次性のものとに分けられます。 一般的な症状は、濁った濃い色の尿、少量頻回排尿、血尿、悪臭尿、排尿時の痛み、血尿は排尿の終わり頃重症、白っぽく濁った尿もあり、残尿感、飲水量増加などです。 犬のの治療方法・対策 最低2週間は抗生物質を投与します。尿検査結果が正常になったことを確認してから抗生物質の治療を終了します。抗生物質を使用し細菌感染を抑えると排尿の回数は減少して、血尿症状も改善していきます。慢性経過をたどっている膀胱炎では難治性となることがあり治療に時間がかかるものもあります。抗生物質の治療を終えたあとすぐに膀胱炎を再発する犬は、膀胱に結晶か結石のある可能性があります。その場合、原因の結晶や石を手術で取り除く場合もあります。

» 犬の膀胱結石

犬のの症状と原因 泌尿器に結石ができる病気を総称して「尿石症」といい、部位によって呼称が変わります。症状は結石の存在する部位によってさまざまですが、基本的には結石の物理的な刺激によって痛みを訴えます。オシッコに血が混じる血尿・定期的に頻繁にオシッコを繰り返す・オシッコが終わった後に少量のオシッコがたれ続けるなどです。このような症状が見られる場合は膀胱炎や尿石症を疑った方がよいでしょう。 尿管結石や尿道結石では痛みが強くあらわれることが多く、犬は背中を丸めて腹部を緊張させ、さわったり抱き上げられるのを嫌がります。原因は食餌や飲み水などから摂取されたカルシウム・マグネシウム・リン・などのミネラルが成分となって尿中のたんぱく質と結合して作られます。 膀胱結石になりやすいのは年齢的には約5~6歳前後から起きやすく、犬種ではポメラニアン・シーズー・マルチーズなどです。オス犬が比較的に多く、尿道が短かいのと・地面に腹這いになる姿勢が多くて外部から膀胱内に細菌が侵入しやすいからです。しかし、ふつう、動物の体は自浄作用があるので、健康な犬は多少、体内に細菌が侵入してもすぐに感染症は引き起こしません。 あまり水を飲まないで排尿しない犬ですと、膀胱内に細菌が混入した尿が長時間溜まり病変を起こしやすいです。治療方法は、抗生物質を投与して細菌の繁殖を抑えて、一緒に水をたくさん飲ませるようにしてたくさん排尿させ、膀胱内を清浄に保つようにします。 膀胱結石の犬は、膀胱内に尿がたまった状態で散歩や運動をして、いきなり膀胱が破裂することもあるので注意が必要です。愛犬の排尿前後の動作に十分注意してあげて、様子がおかしければ動物病院で検査・診察を受けてください。 犬のの治療方法・対策 食事中のナトリウムとプリン(窒素含有複合体)を制限することです。獣医師はこの目的のために、処方食を推奨します。結石は手術によって取り出します。 結石が小さかったり、うすかったり、溶かしやすいと考えられるときや、全身の状態があまりよくない時は PHコントロールの処方食で治療するなど内科療法がとられます。細菌に感染している場合には、抗生物質を与えます。 膀胱結石は、尿中に含まれる成分が徐々に集まり、固まって膀胱の中にできる大小さまざまな「石」になります。そのような結晶や結石が尿道内で詰まると尿が体外に排出されず、腎臓に逆流して命にかかわることもあります。日常からから水をたくさん飲ませるようにしオシッコをたくさんさせ、体内環境を循環良くすれば、「石」は体外に排出されて結石化しにくいですので、日頃からこのような習慣をつけ、予防に努めましょう。
犬の年齢表
(年) 1ヶ月 3ヶ月 6ヶ月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20
小型犬
(歳)
1 5 9 15 24 28 32 36 40 44 48 52 56 60 64 68 72 76 80 84 88 92 96
大型犬
(歳)
1 2 6 12 19 26 33 40 47 54 61 68 75 82 89 96 103 110 117 124 131 138 145

※犬は生後5~7年で人間の「中年期」に入ります。