猫の眼の病気(眼病)に関する情報

目は重要かつデリケートな部位のため、症状、原因ともに非常に多く存在し、病気の種類も多種に及びます。 症状は涙を流す、まぶた周辺の異常(痙攣・脱毛・炎症など)、角膜や白目のにごり、瞳孔の縮小、目のくぼみ、かゆみ、痛み、湿疹、視力低下、失明など。これらのようなわかりやすい症状が出い場合でも、愛猫が壁にぶつかったり、一点を凝視し続けたり、目をこすりつける、と言った行動が見られたら、大事をとって動物病院で診察して貰いましょう。


原因の中には、先天性なもののほかに、細菌・ウィルス・寄生虫の感染や、物理的外傷、アレルギーなどが挙げられますが、他の目の病気を原因として併発する病気も多いので、早期治療が必須となります。特に目の病気が多いペットを飼う場合には、ことさら注意が必要です。

治療方法は人口涙液の点眼や洗眼と、点眼薬、内服薬の併用が多いようですが、場合によっては手術や縫合を行う外科的処置を必要とすることもあります。また、かゆみが強い場合には引っかかないようにエリザベスカラー(主に耳の病気の際につける大きな襟)をつけて外傷を予防ます。



» 猫のまぶたのケガ

猫のの症状と原因 猫は、いろんな原因でまぶたをに傷を受けます。とくに目立つのは、打撲や他の猫にかまれた傷です。まぶたに軽い怪我をした時の症状は、皮下出血や腫れなどです。多くのケースでは、皮膚が切れて出血がともないます。さまざまな原因によってまぶたを傷つけるので注意が必要です。軽い炎症などは自然に治ってしまいますが、出血を伴うと眼球などにも傷がおよんでいる可能性があるので痛がります。 猫のの治療方法・対策 傷がある場合は抗生物質を投与し、二次感染を予防します。皮膚が大きく切れていれば、外科的に傷を縫合します。傷がなく、内出血で腫れているような時には、抗炎症薬などが使われます。まぶたを怪我した場合、外からはわからなくても、傷が眼球そのものに達しているケースもあります。傷の状況にもよりますが、獣医師さんの診察を受ける事を勧めます。

» 猫の瞬膜の露出(突出)

猫のの症状と原因 猫のまつげは上にしかありません。 そのかわりに猫の目頭寄りのまぶたの内側に瞬膜という薄い膜があります。 猫の第3のまぶたとも呼ばれています。普段は目頭や目尻の奥に少し見えるだけで、まぶたを閉じると同時に左右から瞬膜が出て目を覆い 眼球を保護しています。 これが、なんらかの原因で目頭から眼球の上までいつも露出したままの状態になります。瞬膜が充血して、腫れて炎症を起こしたり、瞬膜にはリンパ組織がたくさんあるので、リンパが腫れる事もあります。瞬膜炎に伴って、瞬膜が突出して眼球の半分ほど覆ってしまうことがあります。 原因は不明ですが、寄生虫とか精神作用にある程度関係があるとされています。 片目だけの場合は異物の混入や目の損傷などが原因と考えられますが、両目の瞬膜が突出している場合は体の具合が悪いためと考えられています。 猫のの治療方法・対策 まず原因をつきとめて処置を施します。病気が治るにつれて体調が回復すれば元の状態に戻ります。ただし、結膜炎を発症している場合は抗生物質や点眼薬を使う事もあります。

» 猫の脈絡網膜炎

猫のの症状と原因 眼球後方の脈絡膜を中心に炎症が起こる病気です。網膜にも炎症が波及してしまい、眼底検査によって網膜脈絡膜炎として診断されます。軽度の脈絡膜炎はほとんどが無症状で、偶然発見されることも少なくはありません。重度の場合には網膜剥離や眼底出血を起こしてしまい視力を失ってしまうケースもあります。 原因には、猫伝染性腹膜炎ウィルス・猫白血病ウィルス・猫免疫不全ウィルスなどの感染があげられています。眼底に出血や浮腫みなどが見られ、眼底が不鮮明な状態になります。 猫のの治療方法・対策 目薬(いわゆる局所治療薬)ではなく根本的な治療として全身性の薬で対処します。また、感染性が原因の場合は炎症を抑えるためにコルチコステロイド(副腎皮質ホルモン薬)を全身投与します。急性の炎症がみられる時には、ステロイド製剤を行ないます。 細菌・真菌の感染と考えられるならステロイド製剤は逆に病態を悪化してしまうので使用せずに、抗生物質や抗真菌薬をそれぞれ投与します。

» 猫の白内障

猫のの症状と原因 白内障は俗に「白そこひ」ともいわれ、水晶体(レンズ)が白くにごってしまう病気で、光が網膜に達しにくくなるため見えにくくなってしまいます。外傷性、糖尿病性老齢性などが原因として挙げられますが、猫ではヒトや犬のような老齢性のものは少なく外傷性のものが圧倒的に多いです。眼の表面が白くなってくると目立つので、これを白内障と言われる方が多くいますが、これは角膜混濁という病気で、白内障とは別のものです。痛みもなく徐々にくるので、飼い主さんは気がつきにくい病気の一つです。 5歳以下の若年性白内障と、それ以降の老人性白内障に分かれますが、猫では犬に多い遺伝的素因による白内障は殆ど見られず、大部分が外傷・眼内炎・緑内障など眼疾患に続発するものがほとんどです。理由は、はっきりしませんが、代謝異常よりタンパク質が変性を起こすためといわれる。まず、初発の時に進行を抑えるのが大事です。 猫のの治療方法・対策 薬で水晶体の白い濁りを取り除くことはできませんが、進行を抑えることはできます。また、手術によって水晶体を摘出する方法もありますが、完全に見えるようになるわけではありません。また、水晶体が原因となって眼内炎を起こす時があるので、脱臼した水晶体は摘出した方が安全です。

» 猫の進行性網膜萎縮

猫のの症状と原因 網膜が萎縮することで視力障害を起こし、動体視力が衰えていったりします。眼底にある光を感じる光受容層に、異常が生じる病気で初期状況でしたら視力障害は起こりません。症状が進行すると、夜間の視力障害が現れ動いているものを追いにくくなり、 さらに進行すると、昼間の視力にも障害が現れ、光に対する反応が遅くなります。 末期になると、瞳孔は開きっぱなしになり視力が失われていきます。 原因には、網膜萎縮には「先天性」と「後天性」がありますが、ネコでは「先天性」のものはまれです。 「後天性」網膜萎縮の原因は、主に栄養性欠乏やタウリン欠乏があげられます。 タウリンの欠乏は、猫にドッグフードを与えることで栄養不足が起こります。 猫のの治療方法・対策 不完全な食事から来る病気なので、栄養不足を補う為の食事改善が必要です。普段からバランスの良い食事を与えるように心がけましょう。問題は栄養によるケースで、特に必須アミノ酸の欠乏による事が多いので、飼い主さんがきちんと管理してください。

» 猫の進行性網膜萎縮

猫のの症状と原因 網膜が萎縮することで視力障害を起こし、動体視力が衰えていったりします。眼底にある光を感じる光受容層に、異常が生じる病気で初期状況でしたら視力障害は起こりません。症状が進行すると、夜間の視力障害が現れ動いているものを追いにくくなり、 さらに進行すると、昼間の視力にも障害が現れ、光に対する反応が遅くなります。 末期になると、瞳孔は開きっぱなしになり視力が失われていきます。 網膜萎縮には「先天性」と「後天性」がありますが、ネコでは「先天性」のものはまれです。 「後天性」網膜萎縮の原因は、主に栄養性欠乏やタウリン欠乏があげられます。 タウリンの欠乏は、猫にドッグフードを与えることで栄養不足が起こります。 猫のの治療方法・対策 不完全な食事から来る病気なので、栄養不足を補う為の食事改善が必要です。普段からバランスの良い食事を与えるように心がけましょう。問題は栄養によるケースで、特に必須アミノ酸の欠乏による事が多いので、飼い主さんがきちんと管理してください。

» 猫の流涙症(涙目)

猫のの症状と原因 一般的に涙目とも呼ばれている病気です。涙が涙管からうまく排出されないために、涙があふれ出る状態をいいます。特に極端に鼻が低いペルシャやヒマラヤンなどは他の猫より多くみられております。原因は、涙の過剰分泌や涙管のつまり、先天的な奇形などがあります。感染症・眼瞼炎・眼瞼欠損・瞬膜の露出・角膜炎・急性緑内障など、様々な病気が原因になっている他、煙や異物の混入などでも起こってしまいます。 目や角膜に異物がある場合には、強い痛みを感じることになります。涙の量により結膜が赤く腫れあがることが多く、まばたきの回数が増えて・光をまぶしがったりします。 涙の成分により放置しておくとだんだんと目下の毛が茶褐色に変色していきます。 猫のの治療方法・対策 刺激の原因を取り除く処置を行い、眼球内の炎症を抑える治療をします。 軽い症状では、薬で改善されることもありますが、ひどくなると手術が必要になります。 早期に治療することが大切になってきます。

» 猫の角膜炎

猫のの症状と原因 目の表面を覆っている角膜が傷つき炎症を起こします。症状は、目を痛がり涙が出ます。光が眩しいので目ヤニ・瞬きが増え角膜は白く濁りがちになります。角膜炎を引き起こす原因は外因性と内因性のどちらかで、外因性の場合はほこりや異物、事故やケンカなどが挙げられます。内因性の場合なら、床材などによる刺激や細菌または真菌の感染が原因で起こってしまいます。角膜炎を起こすと、前肢や床に目を擦ったり、あるいは涙目などを頻繁に目を開けたり閉じたり、または目を閉じたままに過します。また目を擦ることにより、角膜が傷ついたり、眼の周りが腫れる症状を併発することもあります 猫のの治療方法・対策 まず洗眼してから、外因性の場合は目に入った異物を取り除くなどの処置をします。内因性の場合は症状や原因に合わせて点眼液や抗生物質などの処置をします。ただし、人間用の目薬は使用してはいけません。目ヤニや目のまわりの汚れは、気づいたときにすぐに取り除き、つねに目の清潔を心がけることが大切です。

» 猫の結膜炎

猫のの症状と原因 結膜は外界と接するため様々な原因により炎症を起こします。猫の結膜炎の多くは、ネコウィルス1型の感染によるものです。この病気は通常両眼性にみられ、子猫から成人した猫まで年齢に関係なく感染します。主にまぶたの裏側が炎症を起こします。結膜炎には急性と慢性の2種類があって、目ヤニや浮腫みの状態によって振り分けられます。両目に症状がある場合にはウィルス感染が疑われます。ネコの目に対して何らかの不必要な刺激(砂ぼこり・細菌やウィルス)がある場合に発症します。 猫のの治療方法・対策 クラミジヤや細菌の混合感染を起こすこともあり、完治しにくい病気ですが、結膜の細胞診・培養などで治療の方向を決めて行きます。病気に掛かった猫を洗眼後、点眼液を投与しますが、原因を調べ治療法を選択します。ワクチン接種で予防することが可能です。

» 猫の緑内障

猫のの症状と原因 眼房内は房水で満たされており、この水は前房内を循環して角膜と虹彩の隙間から眼球外へ排出されます。この水が何らかの理由で排出が阻害され、前房圧が上昇した状況を緑内障といいます。猫は隅角が広いために緑内障にはなりにくいと考えています。猫の緑内障は眼疾患で腫瘍・眼内炎などが続発するものがほとんどです。 軽度の場合は特に目立った症状は見られません。しかし、病状が進行していくとさまざまな症状が現れます。特徴的ものは瞳孔が開きっぱなしになる「散慟」と言う現象です。本来ネコの瞳孔は明るい所では細く閉じていますが、緑内障になると大きく開いたままになってしまいます。何らかの理由で角膜の後ろにある液体(房水)の分泌と流出とのバランスが崩れて房水が増えてしまうと眼圧が高くなりその結果、緑内障が発症するのです。 猫のの治療方法・対策 房水の量の調整をするため、炭酸脱水素酵素阻害薬・縮瞳薬などで眼圧をさげるようにします。時には、眼球摘出などの手術を行う場合もあります。急性緑内障は内服・点眼でコントロールされます。

» 猫の眼瞼内反症

猫のの症状と原因 眼瞼内反はまぶたのふちが眼球の側に折り返されてしまう状態のことを言います。その為に目をこすったり、つねに涙が出て、目頭の下の毛がぬれていたり、目やにがついています。ふつうは結膜炎やまぶたについた傷跡が縮むことによって発症しますが、ペルシャネコに関しては先天的なものが原因になっているようです。後天的には、ケンカなどによる外傷に起因します。 猫のの治療方法・対策 手術によって矯正可能です。軽い症状の場合は点眼液などで処置をしますが、一般的には内反しているまぶたを手術によって外側に出し、角膜への刺激を取り除いてあげます。
猫の年齢表
(年) 1ヶ月 3ヶ月 6ヶ月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20
大型犬
(歳)
1 5 10 20 27 33 39 45 50 55 60 65 70 74 78 82 86 90 93 96 99 102 105

※猫は生後5~7年で人間の「中年期」に入ります。