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神経系

肝性脳症

<症状と原因>
食欲不振・多量の水を飲み、尿をする・マヒ状態になる・発育不全・ 体重減少・運動失調など症状は多種多様なものです。

先天性の障害により、本来血液中の毒素を肝臓で処理してから 体内に循環させるはずのですが、生まれつき血管のつながり 方がおかしいために、肝臓で処理していない血液が脳にも 流れ毒物に侵されてさまざまな異常を起こすことをいいます。

<治療の方法>
外科的手術によって血管のつながりを修復します。

小脳障害

<症状と原因>
動作に不審なところが見受けられるようになり、 歩幅や運動の強さを調節できなくなります。 また、なんらかの行動に移るときに体が震えてしまうのが特徴です。

原因は先天的なものや、外傷・細菌ウィルス感染・ 栄養不足・老化などのさまざまな原因が考えられます。

<治療の方法>
原因によっては治療できない場合もありますが、 細菌ウィルスによる障害の場合は感染症に対する治療を行います。

痴呆

<症状と原因>
犬も人間と同じように高齢化が進み、加齢による痴呆が見られるようになりました。犬の痴呆は、脳の神経細胞が衰退し、感情が乏しくなり、運動能力が低下し、今までに学習した事を忘れ、周囲とのコミュニケーションがとれなくなる状態の事です。痴呆は15歳以上の犬に非常多く、平均すると、およそ13歳頃から症状が出始めます。

交感神経の機能に不具合が起きる事によるものですが、その原因は判明しておりません。現在は、老化や遺伝によるものだと推測されています。痴呆は柴犬など、日本犬に多く見られるようです。水頭症や脳腫瘍などによる脳障害に関しては、その病気が原因となります。

主な症状は、ぼんやりしている、昼夜が逆転した生活、ひどい夜鳴き、自分や飼い主の事がわからなくなる、無反応、歩行障害(円を描くように歩く、直進行動しかとれない、後ろに下がれない、など)、失禁、ちゃんと食事をとっているにも関わらず体重が減っていくといったものがあります。愛犬が10歳を越えていて、このような症状に当てはまる点があれば、獣医に診てもらいましょう。

<治療の方法>
決定的な治療法はありませんが、初期であればEPAとDHAを豊富に含む食事や、サプリメントを与える事で改善が期待できます。

また、夜鳴きをするようであれば日光浴を。徘徊するようなら、風呂マットを何枚か丸くつないだ自作のエンドレスゲージを作り、床には「クッション」や「おねしょマット」を敷いて、その中で過ごさせるようにしましょう。

アルツハイマーの場合、犬に使用する認可が下りている薬もあるため、場合によっては獣医師の判断によっては使用する事もあります。

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