犬の病気大辞典:別館:TOP

耳疥癬

<症状と原因>
ダニが寄生すると耳の中に黒っぽい悪臭がする耳垢がたまります。耳垢を綿棒などで取って黒い紙の上に置いてみると、白っぽいダニが、動き回っているのがわかるはずです。また、激しい痒みが特徴です。

耳垢を食べる体長0・5mm程度のミミヒゼンダニというダニが、外耳道の皮膚に寄生し、繁殖して起きる病気です。

<治療の方法>
耳垢をきれいに取り、殺虫剤を使ってダニを駆除します。しかし、ここで駆除できるのは成虫のみ、卵は駆除できません。卵が孵化するのを待ってから、再び殺虫剤を使用します。1週間に2~3回駆除するとよいでしょう。

前庭炎

<症状と原因>
中老年の犬によくみられる病気で、頭をかしげ、 まっすぐに歩けなくなったりします。原因は耳の奥にある内耳神経の一部をなす前提神経がなんらかの作用で異常がおこることです。

<治療の方法>
症状があらわれたら、抗生物質やビタミン剤を投与します。

外耳道の異物

<症状と原因>
犬は違和感から頭をよく振るようになります。また、患部周辺が腫れることもあります。原因は体を洗ったときにシャンプーや水が大量に耳の中に入った場合などで発症します。

<治療の方法>
耳の内部を脱脂綿や綿棒などで清掃します。

耳血腫

<症状と原因>
耳介は、軟骨を皮膚が覆う形で構成してされています。耳介には無数の血管が張り巡らされていますが、その血管が切れ軟骨と皮膚の間に血液の成分が溜まって耳介が膨れあがります。これが、耳血腫です。比較的中型の犬に起こりやすいようです。

血管が切れる原因には、様々な耳の病気・耳の周りの炎症、外部寄生虫・異物や腫瘍、ポリープなどが誘発するケースなどがあります。症状は、不快に感じ頭を激しく振る・耳を引っかいたりなどです。軟骨に物理的刺激を与えてしまうことも考えられます。最近では自己免疫が関係しているとも考えられています。この疾患は痛みを伴い、犬は首を傾けたり、振ったりすることを頻繁に繰り返します。

<治療の方法>
耳介にたまった血腫の排出するために注射器で抜き取る方法があります。しかし、すぐにたまってしまい一時的な処置に過ぎません。治療は通常、処置後、血液や血清が耳異に再貯留しないように一時的に縫合します。

通常は外科手術によって治療しますが、耳の形が少し変化する場合があります。

犬の病気大辞典:別館